GEMINI Laboratory Exhibition
凸版印刷、リアルとバーチャルを融合させるための共創プロジェクト「GEMINI Laboratory」を始動
凸版印刷株式会社は、様々なプレイヤーとの共創によって、現実世界をバーチャル空間上に忠実に再現した「ミラーワールド」の構築に関するサービスを開発するべく、共創プロジェクト「GEMINI Laboratory」を立ち上げました。
凸版印刷はこれまで、木目や石などのテクスチャ・質感を忠実に再現した高意匠の建装材を提供してきました。これらのノウハウを活かし、ミラーワールドやメタバースを始めとする仮想空間上にこれらの、テクスチャ・質感を実装できるデータベースの構築を推進しています。今回、実現に向けた活動の一環として、アーティスト/建築家/研究者/ユーザーなど、様々なプレイヤーとの共創で仮想空間に関するアイデアを議論/検証/社会実装を実現するプロジェクト「GEMINI Laboratory」を立ち上げました。
なお、立ち上げに際し、「GEMINI Laboratory」の活動や仮想空間に関する世の中の潮流を紹介するオウンドメディア「GEMINI Laboratory Media」と、プロジェクトの全容を紹介しつつ多彩な有識者が議論を行うキックオフイベント「GEMINI Laboratory Kickoff Event」、そして、クリエイターとプロジェクトのコンセプトに則して試作した作品を展示する展示会「GEMINI Laboratory Exhibition」を開催します。
GEMINI Laboratory Exhibition
ミラーワールドの実装によってもたらされる心理や身体感覚について、さまざまなアーティストが「GEMINI Laboratory」のコンセプトに則して制作、キュレーションされた作品を展示します。また、凸版印刷の情報技術研究部門による最新のCAD技術・3Dプリンティング技術を活用した機能性材料のプロトタイプ展示、「GEMINI Laboratory」とDX事業拡大のための試作/実験拠点「TOPPAN DIGITAL SANDBOX®」メンバーが、仮想空間と現実空間が相互に作用しあう建築模型を介したデモンストレーションを実施します。
「デバッグの情景」
デジタルとフィジカルが共存する、
近い将来に到来するかもしれない世界、ミラーワールド。
デジタルとフィジカルへアクセスするOSが一緒になり、
境界線が曖昧になるそんな世界では、
実像と虚像、過去と未来、日常と非日常、ひいては生と死にも
その曖昧さは共振する。
ミラーワールドでは、フィジカルの世界での様々な
社会問題や生存戦略のほころびが、
我々がアクセスせざるを得ないシステムのバグとして、人々を悩ませ続ける。
この世界ではデバッグすることとは、
熟考することであり、問題を提起することでもある。
いつか訪れるそんな未来は、我々を拡張し、新しい情景を見せてくれるだろう。
そんな少し先の世界に我々が感じる希望はどんな形なのだろうか。
本展では、6名の日本をリードする現代アーティストたちのまなざしを通りぬけて、
“デバッグの情景”を垣間見れることを期待する。
丹原健翔(キュレーター)
INFORMATION
タイトル|GEMINI Laboratory Exhibition
出展作家|エキソニモ、酒井康史、砂木、スプツニ子、菅野歩美、充彗
会 場|ANB Tokyo
住 所|港区六本木5-2-4(六本木駅から徒歩3分)
会 期|2022年10月14日(金)〜10月25日(火)
開催時間|12:00-20:00 ※10月14日(金)の18:00-20:00は関係者のみ、一般入場はできません。
入場料|無料 ※予約不要 / 直接会場にお越しください
公式サイト|https://gemin1.xyz/
主催・企画|GEMINI Laboratory powered by TOPPAN Inc.
キュレーション|丹原健翔(アマトリウム株式会社)
会場構成|SUNAKI Inc. (担当:塩崎拓馬、砂山太一)
ディレクション|FabCafe LLP
ARTISTS
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- エキソニモ|exonemo
- 怒りと笑いとテキストエディタを駆使し、さまざまなメディアにハッキングの感覚で挑む アートユニット。千房けん輔と赤岩やえにより、1996年よりインターネット上で活動開始。2000年より活動を現実空間へと拡張し、ネットワーク世界と実世界を柔軟に横断しながら、ユーモアのある切り口と新しい視点を携えた実験的なプロジェクトを数多く手がける。
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- 酒井康史|Yasushi Sakai
- 日建設計/デジタルデザインラボを経て、現在 MIT Media Lab 博士課程兼リサーチアシスタント所属。人とテクノロジーの関係を探りつつ、なかでも"都市という機械"を対象に研究する。
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- 砂木|SUNAKI
- 建築家の木内俊克とデザイナー/プログラマの砂山太一が主宰する建築・美術を軸に企画から設計・制作をおこなう共同体。情報と物質を切り口にデジタルとフィジカルの横断をテーマとしたアプローチを特徴とし、インスタレーション制作から建築設計、展覧会企画や会場構成、ウェブ空間の設計からデータベース構築までを包括的に取り扱う。
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- スプツニ子!|Sputniko!
- 英国ロンドン大学インペリアル・カレッジ数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。RCA在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像インスタレーション作品を制作。最近の主な展覧会に、2020年「BROKEN NATURE」(MoMA、アメリカ)2019年「未来と芸術展」(森美術館)「CooperHewitt デザイントリエンナーレ」(クーパーヒューイット、アメリカ)など。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ 助教授に就任しDesign Fiction Group を率いた。東京大学大学院特任准教授を経て、現在は東京藝術大学デザイン科准教授。VOGUE JAPAN ウーマンオブザイヤー2013受賞。2014年FORBES JAPAN 「未来を創る日本の女性10人」選出。2016年 第11回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本特別賞」受賞。2017年 世界経済フォーラム 「ヤンググローバルリーダー」。2019年TEDフェローに選出。著書に「はみだす力」。
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- 菅野歩美|Ayumi Kanno
- 1994年東京生まれ、東京藝術大学大学院博士後期課程在籍中。どこの土地にも存在する、土地にまつわる物語や伝説、怪談。フォークロアと呼ばれるそれらは、なぜ人々によって紡がれてきたのか。その背景にある歴史や個人の感情を想像することで生まれる「オルタナティヴ・フォークロア」を、映像インスタレーションによって表現している。
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- 充彗|misato
- ビジュアルアーティスト。ロンドンにてグラフィック/アートを学び、一つの芸術表現として3Dアートの制作と考察を始める。テクノロジーによってアップデートされる表現と、隠喩的でエモーショナルな表現の交わりの可能性を探る。
Curator
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- 丹原健翔|Kensho Tambara
- 作家、キュレーター。92年東京生まれ。ハーバード大学美術史学科卒業。現代におけるコミュニティの通過儀礼や儀式についてパフォーマンスを中心にボストンで作家活動をしたのち、17年に帰国、国内で作家・キュレーターとして活動。
サイトスペシフィックな作品や展示をつくることを中心に、鑑賞者のまなざしの変化を誘発することを目的に制作。